晴れた日の夕暮れ時、決まって聞きたくなる曲・・・TEARS IN HEAVEN
語りかけるようなエリック・クラプトンの優しい歌声に癒されます。
夕飯の準備に取り掛かる前に、コーヒーを飲みながらゆっくりこの曲を聴くのが至福の時間です。
この曲が発表されて暫くたったある日、この曲の裏にある悲しい出来事を知りました。
1986年、クラプトンは女優 ロリ・デル・サント との間に息子コナー君をもうけました。
クラプトンはロリと結婚はしていませんでしたが、彼は自分とそっくりなコナー君をこよなく愛したそうです。
1991年3月20日・・・突然・・そう、あまりにも突然、悲しい事件が起きたのです。
当時4歳半になるコナー君がニューヨークのマンションの53階から落下して亡くなったのです。
ママが家政婦にコナー君をちょっとだけ預けて隣の部屋にいたとき、それは一瞬のすきに起きてしまいました。
当日、家政婦が部屋の窓を拭いたあと開けっ放しにしていて、そこからコナー君は転落してしまったのでした。
クラプトンはこの事件以来、外に出ることがなくなったそうです。
あまりにも幼い我が子の突然の死。
計り知れない程の大きな衝撃と苦しみは、想像をするのも耐え難いほど・・・
世界中の彼のファンは、あまりにも悲しい出来事に彼がまた薬物やアルコールに溺れてしまうのではないかと大層心配したそうです。
ところが、暫く世間から隠れていた間、彼は息子 コナー君に捧げる曲を作っていたのでした。
自分と向き合う為に、ゆっくりと・・・時間をかけて・・
それが、この曲・・・TEARS IN HEAVENなのです。
この曲は、それまでとは感じがまるで違った曲調、ブルースでした。
エリック・クラプトンはこの時の事をこう語ったそうです。
「この曲を書くことによって僕自身が癒された」 と。
その後、彼は前にもまして精力的に活動を始めます。
余りにも悲しい出来事が精神的に彼を大きくさせたのかな・・・
彼は現実を逃避するよりも、音楽を作り続ける事で悲しみを乗り越えていったのですね・・・きっと・・・
この曲でどれほどの人が癒された事でしょう。
嬉しい事に、2014年 日本でのコンサートの時にこの曲を演奏されたそうですね。
今日は、CD Clapton Chronicles の中で日本語訳をされていた アイリーン・ケイさんの訳を書きました。
この詩の意味を改めて感じながら、見て見ましょう。
それでは、ご一緒に・・・
TEARS IN HEAVEN ~ERIC CLAPTON~
Would you know my name
If I saw you in heaven
Would it be the same
If I saw you in heaven
I must be strong
And carry on
Cause I know I don’t belong
Here in heaven
Would you hold my hand
If I saw you in heaven
Would you help me stand
If I saw you in heaven
I’ll find my way
Some other day
Cause I know I just can’t stay
Here in heaven
Time can bring you down
Time can bend your knees
Time can break your heart
Have you beggin’ Please
Beggin’ please
Beyond the door
There’s peace I’m sure
And I know there’ll be no more
Tears in heaven
Would you know my name
If I saw you in heaven
Would it be the same
If I saw you in heaven
I must be strong
And carry on
Cause I know I don’t belong
Here in heaven
君に天国で逢えたなら
僕の名前を憶えてくれたのかい
天上で巡り会えたなら
二人の関係は変わっていただろうか
僕はしっかりしなくちゃいけない
そして未来を歩んでいく
なぜって僕は
天国にはふさわしくない人間だから
君に天国で逢ったなら
僕の手を握ってくれたのかい
君に天国で巡り会えたなら
立ち直るのに手を貸してくれただろうか
いつの日か
僕は自分の生きる道を見つけるさ
何せ僕は
こんな天国に長居はしてられないから
時間が経つにつれて気分が滅入ることもあるさ
時代のために諦めたくもなるだろう
心を打ち砕かれてしまうこともあるだろう
お願いだから
お願いだから、とせつに請うようになるさ
そのドアの向こうに
安らぎが待っていると僕は信じてる
そしてこれ以上天国で
涙を流さなくていいのだ、と僕は悟るんだ
君に天国で逢えたなら
僕の名前を憶えてくれたのかい
天上で巡り会えたなら
二人の関係は変わっていただろうか
僕はしっかりしなくちゃいけない
そして未来を歩んでいく
なぜって僕は
天国にはふさわしくない人間だから
この曲は彼自身が癒された曲ですが、どれほどの人がこの曲で癒されたことでしょう。
暗く長いトンネル・・・でも、かすかな光をたよりにすこしづつ前に進んでいってみよう・・・
あきらめないで・・・少しづつ・・・
この曲からそんな大切なメッセージを受け取りました。
TEARS IN HEAVEN は こちら