旅先で髪を切る

以前、フリーランスの記者 増田幸弘さんという方のとてもユニークなエッセイを読みました。

 

彼は旅に出るとなぜか無性に髪を切りたくなるそう。

それは日本だけでなく海外に行っても。

街の懐に飛び込む感覚が楽しくて、もてあました時間を潰すのにちょうどいいのだとか。

これまでいろんな国で髪を切ってこられたみたい

 

旅先で髪を切る 代用

 

 

 

中でも思い出深いのは、まだ社会主義国だったスロバキアを訪れたとき。

ホテルの近くに早朝から開店していて  満席に近いことに興味を覚えられ、ふらりと立ち寄られたお店。

言葉の通じないアジア人の来店に、少しぽっちゃりしたマダムは動じもせず、彼が座ると

おもむろに髪を切り始めたそう。 注文なんて聞きもせず…

あれよあれよという間に出来上がったのは、なにやら弁髪みたいだったそう

 

旅先で髪を切る 

 

彼曰く「多分彼女が歴史の教科書で見たアジア人の髪型をを思い出したのだろう」と。

ホテルに戻ると仲間が一同、彼を見て噴き出したそう。

 

また、トルコのイスタンブールのお話も笑えます。

暑さに参って髪を切ってもらおうとしたのが運の尽き。

彼は「バリカンは使わないで」と言おうとしたものの、時すでに遅し・・・

おもむろにサイドをばっさり刈り上げはじめ、残るはてっぺんばかりに。

 

このままではモヒカンになってしまう・・・。

と、何とかやめさせたいのだけれど、鼻唄交じりのおじ様は気にもせず、丁寧に彼の髪を

切り込んでいったそう。

ここまで来ると、されるがままの諦めの境地です。

 

最後にポマードをたっぷりつけて、得意げに髪を整え、自信に満ちたおじ様は鏡を差し出し、

「俺の仕事ぶりをよく見てくれ!」というものの、彼は鏡に映る自分の姿がおかしくて仕方ない。

トルコで流行の髪型なのだそう。

 

旅先で髪を切る 代用

 

これですっかり地元の人に同化したみたい。

彼は観光客目当ての客引きに全く遭わなくなったばかりか、トルコの人に道を聞かれはじめたそうです。

 

旅先で髪を切る 代用

 

私たちの本「30日のプロヴァンス」の中にも、美容院体験を試みたものがおります。

そう、旅好き・新鮮大好きなチャレンジャーyayoiさんです

yayoiさん、次回一緒に旅をしたら、凄いカットして私を楽しませてねー。

 

旅先で髪を切る 代用

 

 

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