予定外の出来事

アリーグルの蚤の市の帰りの出来事です。

 

ムッシュのコートから、メガネケースがスルリと落ちました。

落とした事に気が付かないムッシュは、先に行こうとされています。

 

そのメガネケースを拾い、ムッシュに手渡すと、フランス語で話されているのですが

意味が解らずポカンとしていると、

「ごめんなさい。英語なら通じるよね?」 と、今度は、流暢な英語でお礼を言われました。

 

こんな出来事って、どこにでもありますよね。

 

予定外の出来事 2017-12-01

 

 

背が高く、深めに紺色の帽子をかぶり、赤いストールを巻いたお洒落なムッシュは、

普段は西アフリカで会社をしているんだけど、休暇でパリのご自宅に帰ってきたのだと言われました。

 

「あなたは日本人でしょ。このすぐ先に、今、日本人の女性が写真展をしているんだ。

彼女は、普段は東京で働いていて、時々パリで写真の個展をしているんだよ。

良かったら、一緒に今から見に行かないかい?」

 

この日の予定は目いっぱい立てているからと、一度はお断りしました。

しかし・・・そこは、押しの強いフランス人、なかなか諦めてくれません。

 

約束していた時間には2時間くらいあるし、他にも行きたいお店はあるにはあったのですが、ここはひとつ、流れに沿ってみることにしました。

 

予定外の出来事 2017-12-02

 

写真展の会場は、バスティーユ広場から10分程度歩いた場所にありました。

写真家さんのお名前は、yumiko hiroseさん。

 

1階は、まるでルノワールの踊り子のような、バレリーナの幻想的な写真が展示されていました。

地下は、京都の舞子さんのお着物姿が美しい写真でした。

 

世界に向けて発信されていらっしゃるhiroseさんの作品を見る機会をいただいて、本当にラッキーでした。

最初は、パリに来てまさかの日本の方の写真?って、ちょっとためらったのですが・・・

自分の大好きな事をして、その世界観を表現できたら、こんな素敵な事はないわ。

 

最初は、どうしようかと迷ったけれど、予定を変更して、今日は大正解でした。

 

普段、相棒から “危機管理部長” というあだ名を付けられている私は、誰もが認める慎重派。

でも、自分の感覚は鋭い方なんです。

その感覚を最大限に生かして 「行ってみようかな。」と思う方へ行ってみると、

大抵はずれがありません。

 

予定外の出来事 2017-12-03

 

そして・・・その日、シゲコさんからこんな素敵な招待状をいただきました。

 

「岡本さん、この招待状差し上げるから行ってごらんなさい。

この招待状がないと、この会場には入れないの。

それは、それは、広い会場にアンティークやブロカントが沢山あるのよ。

きっと、あなたの為になるわよ。」

 

予定外の出来事 2017-12-04

 

それは、エコール ミリテールという場所にありました。

エッフェル塔の近くです。

 

予定外の出来事 2017-12-05

 

どんどん歩いていると、白い大きなテントを発見!

 

予定外の出来事2017-12-06

 

ここが、会場でした。

 

会場の中は、めくるめくアンティークの世界が広がっていました。

 

日本人の店主さんも、ちらほらお見受けしたりして。

きっと、パリに住んでいらっしゃって、アンティーク店をされていらっしゃるのでしょうね。

会場のあまりの広さと、中にいる人達の熱気で、会場全体がムンムンしていました。

 

それにしても、世界は広い。

そして、アンティークの世界は奥深い!

 

まだまだ知らない事だらけだなぁ・・・。

 

予定外の出来事 2017-12-07

 

とにかく、興奮状態の頭をクールダウンしなくちゃ。

そんな事を考えていたら、セーヌ川のゆったりした流れが、急に見たくなりました。

 

予定外の出来事 2017-12-08

 

そうして、地下鉄の駅からてくてく歩いて、セーヌ川を渡って

とうとうシテ島まで来てしまいました。

 

今日も、歩きに歩いて、気がつけばもう2万歩。

 

予定外の出来事 2017-12-09

 

いつも、買付けを兼ねての旅ですから、予め予定は立てています。

 

でもね、お店に行っても、期待通りの物が無かったり

そのお店の場所に行くと閉店していたりと、予定外の事って結構あるんです。

 

そういう時は、決して焦らない事!

そして、流れに任せてみること!

これが、My rule。

 

一見、予定通りにすいすいと運ばれて行くよりも、ちょっとしたアクシデントや

予定外の事をすると、それがとっても新鮮で、より一層、旅を楽しくしてくれます。

 

そして、そんな事の方が、いつまでも記憶に残ったりするのよね。

 

予定外の出来事 2017-12-10

 

冬のパリは、やっぱり灰色の空。

そして、夕暮れも早い。

 

「久々のパリは、やっぱり素敵! もう一泊すればよかったなぁ・・・。」

コートの襟を立てて、夕闇迫るノートルダム寺院を跡にしたのでした。

 

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作成日:  | 作成者: yayoi |  カテゴリー: 旅の記憶 | タグ: