どうして、こうも古い物に魅かれるのかしら・・・
8年くらい前のことです。
どうしても李朝家具が欲しくてね・・・韓国まで買いに行きました。
ソウルから地下鉄で踏十里(タプシムニ) という街に行きました。
そこは、ビル全体が李朝家具を扱っていてね。
そのビルの中に、ものすごい数のお店が入っているの。
綺麗なお店も中にはありますが、埃をかぶった李朝家具が所せましに置いてあってね。(現在はどうなっているかわかりませんが・・・。)
私のお目当ては、トンケ。
トンケは、貴重品やお金を入れておく箱の事です。
そのトンケをコーヒーテーブルにしたくて・・・。
でも・・・諦めました。
何故かと言うと・・・あまりにも重すぎたからなの。
我が家の床が抜け落ちそうなくらい重くてね。
欅で出来ていたと思うのだけど、簡素な佇まいで、シックな色合いが本当に素敵だったなぁ・・・。
そのお店のオーナー曰く、トンケは盗まれないように重くする必要があったのだとか。
軽めのトンケもあったのだけれど、コーヒーテーブルにするには小さすぎてね。
他所のお店にも行きましたが、やっぱりあのトンケが忘れられなくて・・・。
結局、トンケは諦めました。
でも、何かないかなぁーと探していたら・・・出会ったの!
そのお店に入っても、誰もいなくてね。
お店は開いていたので、奥の方までどんどん入って行きました。
そうすると、奥の方に埃をかぶったパンダチと箪笥があったの。
パンダチとは、衣類や寝具を入れる箱の事です。
このパンダチ、小さなパンダチでね・・・我が家の玄関に置いたら丁度いいサイズだったの。
パンダチも箪笥も、装飾が華美ではなく、シンプルだったのが気に入りました。
こちらの店主を探すのも、また一苦労だったの。
結局、隣の隣のそのまた隣の店主の方に電話をかけてもらって、やっと交渉することができました。
結局、パンダチと箪笥は日本まで送ってもらうことにしました。
店主曰く、ここから木枠で梱包したものを釜山港までトラックで輸送して、下関港まで届けるので、そこから自宅まで届けてくれる業者を頼みなさいとのこと・・・。
結局、1か月近くかかって荷物が下関港に着きました。
着いたのはいいのですが・・・問題発生!
なんと、木枠の梱包が重たすぎてね・・・自宅まで運送会社の人に持って来てもらったのですが、トラックから降ろすのに、男性が4人ががりでやっと降ろせたの!
何???こんな梱包する必要あるの???
というくらい頑丈に梱包がしてあってね・・・その木枠を外すのにも、ものすごく手間がかかりました。
もう、最悪!
でもね、皆さんの力を借りて木枠から出てきた時の、嬉しかったこと!!
一生、貴方を大切にするからね!
と心に誓ったのでした。
追記
李朝家具の箪笥は、昔戦争や火事があった時、箪笥を背負って逃げる為、軽い素材で作ってあるのだそうです。 (松が多いと言われていた気がします。)
そして、トンケは家にあるとお金が貯まると言われているそうで、人気があると言われていました。
店主は、片言の日本語で話されていましたから、本当にこう言われていたかどうか・・・さだかではありませんが・・・。