今日ご紹介するのは、私の愛読書 “わたしの献立日記” です。
明治生まれの女優さんで、ちゃっきちゃきの江戸っ子、沢村貞子さんがお書きになられた本です。
私はお恥ずかしながら、結婚するまで包丁を握ったことがありませんでした。
りんごの皮もまともに剥けないくらい・・・
“こんな娘が、よくお嫁に行けたなー” と我ながら思うくらい・・・トホホなの。
そんな娘が夫の両親と同居して、いきなり家事を任されたものですから、右往左往の連続・・・
毎日、実家の母に電話をしては、料理の味付けを習っていました。
毎日の献立をたてるのも一苦労で、当然、毎月赤字の家計は火の車でした。
どうしたら、家計の範囲内で上手に家事をこなすことができるのか、日々格闘していた頃、この本に出会いました。
図書館で、“わたしの献立日記” を見つけたとき、“私の探していた本は、これかもしれない!” と何やら胸騒ぎがして、大事に持ち帰りました。
予想通り! まさしく私の探していた本でした。
沢村貞子さんが献立日記を書き始められたのが、昭和41年4月から。
毎日の夕飯の献立が書きつづられています。(途中からは、朝の献立も書くようになられました。)
彼女の家での食事は朝と夜だけ。
彼女曰く “私達の今後の食事の回数は、残りの年月に2をかけたもの。そう思うと、いい加減なことはしたくない。”
そんな彼女の献立は、主菜と副菜のバランスが非常に良くて、本を読むだけでも、彩りよく盛られた食卓の様子が目に浮かんできます。
“さぁ今日も、ささやかなお惣菜を一生懸命つくりましょう!” そんな彼女の声が、今にも聞こえてきそうです。
彼女の生き方がいっぱい詰まっているこの本は、私の永遠のバイブルです。
追記
この本に出会ってから、私は料理が大好きになりました。
新品価格 |
新品価格 |
新品価格 |