こちらに来るまでは、マリー・アントワネットのことについて、あまり知らなかったの。
当時の最先端のファッションに身を包み、社交会の華で、贅沢の限りを尽くしたがため、民衆に怒りを向けられ処刑された王妃・・・私が知っていることと言ったら、せいぜいこのくらい。
でもね、プチトリアノンに行ってからというもの、もっと深くマリー・アントワネットの事を知りたくなりました。
こちらが、プチトリアノンに入ってすぐの中庭です。
外側からは、想像もつかない程、静けさに包まれています。
もしかして、私が知っているマリー・アントワネットは、上辺だけのマリー・アントワネットでしかなかったのかしら?
そう思わずにはいられない程、緑に囲まれたこの空間は、安らぎに満ち溢れています。
そして、こちらのお庭を抜けると・・・
こんな建物の中を通り抜け・・・
途中、こんな素敵な窓があって。
さらに進むと・・・
プチトリアノンの中に入ることができます。
ヴェルサイユ宮殿と違って、驚くほど静かな空間がありました。
こちらの離宮、夫のルイ16世でも、マリー・アントワネットの許可無くば、決して入れなかったと言います。
2階の入り口には、こんなに素敵な飾りが・・・
プチトリアノンの中の装飾は、オフホワイトで、こんなに清楚で上品です。
ヴェルサイユ宮殿の煌びやかな装飾とは、まるで違います。
ドアにも、壁にも、野の花の装飾が・・・
ドアノブだって、こんなに素敵!
こんなにかわいい馬車も、展示されていました。
こんなに可愛らしい椅子・・・
天蓋付きの王妃のベットまで、同じ柄・・・
マリー・アントワネットが愛した柄だったのね。
こちらのソファーも、素敵!
気品に満ちているファブリック。
中には、こんな豪華な間があったりしますが、プチトリアノンはヴェルサイユ宮殿と違って、決して派手さはありません。
プチトリアノンは、本当に小さな離宮です。
離宮から出ると、こんな自然な風景が広がります。
前方には、フェルゼン公とマリー・アントワネットが密会していたという “愛の殿堂” がありました。
これから先に行けば、王妃の村里に行けますが、今回は時間の都合でここまでしか行けませんでした。
マリー・アントワネットは、このプチトリアノンと王妃の村里の工事費に20億円も費やしたと言います。
当時、貧困にあえいでいた民衆の暮らしを考えると、本当に愚かな王妃だったと言えますが・・・
王宮での堅苦しい毎日、しかも、陰謀に満ちた暮らしから逃れたい王妃にとって、こちらでの暮らしは、まさに癒しの日々であったことでしょう。
本当は、癒しの本質を持っていた王妃だったのかもしれないわね・・・
ご自分の宿命から逃れることが出来なかった、悲しみの王妃 マリー・アントワネット。
でもね、こちらで暮らしていた事実を知って、短い生涯の中、こんなに癒された時間が持てたことが王妃にとって何より幸せだったと・・・私も少しだけ慰められました。
色々な事を感じることが出来て、プチトリアノンに来て、本当に良かった。