今もまだ、大事に戸棚にしまってあるお宅はたくさんありますが、
昔はどこにでもあった”お客様用”
もちろん私の家にもありました。
素敵な箱に入っている食器やシルバートレイ、
別の箱にはコーヒーカップや透き通ったグラスがずらり。
「うわー、これ素敵!」 とキラキラした目で言うと・・・
「素敵でしょう、これはお客様用よ」 と満面の笑みの母。
えー、そんなにお客様なんてないじゃん…
ということで、こっそり素敵なグラスでお茶を飲み、
またキレイにして箱にしまっていました。
そのときのグラスに入ったお茶の綺麗だったこと・・・
決してへんてこな物を使っていた母ではなかったけれど、
母だって女性、本当はその素敵な器を どんどん使いたかったでしょう。
私より はるかに几帳面で繊細な料理でしたから。
時代は移り変わり、展示会に登場する真っ白な器や素敵な小物tたちを、
皆さんワクワクされながら ご自分や 、ご自宅用にと選ばれます。
暮らしを心から愉しまれていらっしゃいます。
今、我が家にはお客様用がありません。
素敵なものこそ日常で!
その暮らし方を見た母は・・・
全ての箱からお客様用を出し、今ではおうちごはんを愉しんでいるようです。
ようやく世に出た器は きっと大喜びで、毎日出番待ちのはず。
素敵だなって思うものには 良い氣が満ちていそう。
だからお迎えしたものは どんどん使わなくっちゃね