時代を超えて今尚愛され続ける映画 「ローマの休日」。
オードリー・ヘップバーンが演じる、上品で可憐な王女様にどれほど恋い焦がれた人がいたことでしょう。
オードリーの魅力を最大限に引き出したのは、彼女の衣装をデザインしたイーディス・ヘッドでした。
気品溢れる王女様。
世界中のどれほどの人がため息をついたでしょう・・・
変装した王女様が装っていたのは、ブラウスとフレアースカート。
髪を短くカットして、襟を立てたその上に小さなスカーフが何ともキュート。
そして、最後の場面・・・記者の質問を受ける場面ですが、忘れることが出来ない程印象的な場面でした。
ヘッドドレスがオードリーに良く似合っていて、気品に満ち溢れていました。
こちらのドレス、アカデミー賞授賞式にオードリーの為にイーディスが仕立てなおしたのだとか。
こちらのドレス 「ラッキー・ドレス」と呼ばれているのだそうです。
華奢なオードリーをより引き立ててくれるデザイン。
この時代にこんなに素晴らしいデザイナーがいたのですね!
そうそう、「麗しのサブリナ」の中で、オードリーが履いていたサブリナパンツも彼女のデザインです。
こちらは、エリザベス・テイラー主演の「陽のあたる場所」でのワンシーン。
こちらのドレスも、イーディスのデザインです。
「ローマの休日」より2年前にできた映画ですが、胸に小さな花がいっぱいついたこのドレス、当時流行ったそうです。
そして、忘れられないのはグレース・ケリー。
1954年の映画 「裏窓」でグレース・ケリーが着ていたこちらのドレス。
胸が大きく開いていてもちっとも下品に見えないの!
知的にさえ見えるこのドレス。
グレース・ケリーの優雅さが更に引き立っています。
グレース・ケリーもまたアカデミー賞授賞式の衣装をイーディスが担当しています。
こちらは、「喝采」がアカデミー賞に輝いた時の授賞式のドレスです。
81年に没するまで映画の衣装デザインを描き続けたイーディス。
当時の女優さん達に絶大な人気を誇っていたというのに、イーディスは自分の店もブランドも作ろうとはしませんでした。
彼女のポリシーは、女優さんの欠点をカバーし、その人の美しさをスクリーン上に最大限引き出す衣装を作る事。
ただひたすらに映画を愛し、映画の為に人生を捧げたイーディス。
何十年たってもスクリーンの中に見る女優さんの輝きとともに、貴方の作品も色褪せることはありません。