今は、冬の季節の最後の節季 大寒の真っただ中。
毎日、寒いですねー!
二十四節季の、小寒から大寒の終わりの日までの事を、「寒の入り」と言います。
今年は、1月5日から2月3日までが、寒の入り。
昔からこの時季の水は 「寒の水」 と呼ばれ、雑菌が少ない上、柔らかくて、身体に良いとされてきました。
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昔から寒の水は、いつまでも腐る事が無く、保存できると水として珍重されていました。
寒の水を使って作られた味噌、醤油、酒は、「寒仕込み」 と呼ばれ、貴重な物です。
私がまだ幼かった頃、祖母と母がお餅をついて、寒の水を井戸から汲んで、その中に漬けていました。
どうしてお餅をわざわざお水の中に漬けるのか、理解できなかったので母に聞くと、
「この時季のお水はね、腐らないのよ。こうしてお水に漬けておいて、お餅を長く食べるようにするんだよ。」 って教えてくれました。
それから、母はすぐ私にこう言いました。
「このお水の中で、手を漬けて遊んだらいけないよ。」 って。
きっと、母は好奇心に満ちた私の目を見逃さなかったのでしょうね。
興味があったら誰もいなくなった時、あとでこっそり試してみる子でしたから・・・
今では、冷蔵庫という文明の利器が出来ましたから、わざわざ寒の水を使わなくても保存は出来ますよね。
凄く便利になったぶん、大切な物がだんだん無くなっていくような気がします。
この歳になってみると、当時の暮らしを体験させてもらって、本当に良かったなぁと思います。
当時の暮らしは、つつましやかだけど、季節を大事にした美しい暮らしをしていたような気がします。
折角、お水が美味しいこの時季ですもの。
寒の水でお茶をたっぷり淹れて・・・
冬景色を楽しみながらお茶を頂くことにしましょうか。
追記
そんな時、貴方なら何を飲みますか?
紅茶? それとも、コーヒー? それとも、渋めの緑茶かしら・・・