いよいよ明日帰るという日になりました。
2週間なんて、あっという間。
この日の夜、クリスティンから階下のイタリアンレストランの1周年記念パーティーのお誘いを受けていました。
こんな事もあろうかと、日本ならではの食材を用意していましたよー!
パーティーならちょっと華やかに、白玉だんごを入れて、フルーツポンチなんかどう?
こうしてパーティーの準備は万端でしたが・・・ん?何だか変??
階下のレストランが開いている気配が全くしないのです。
yumiちゃんが様子を見に行ってくれたのですが、やっぱり開いていないし、誰も来てない!
あっ・・・もしかしたら日にちを間違えたのかも!
そういえば、昨晩やたらに階下が賑やかだったのを思い出しました。
最後の最後になって、やらかしてしまいました!
折角フルーツポンチを大量に作ったのに、なんてこったい!!
そこで思いついたのが、屋上にお住まいのご夫婦と階下の方に配ることでした。
早速、上の階にお住まいの方のところに行きました。
ピンポーン・・・はぁーい。
いらっしゃいました。
先日お世話になったことへのお礼と、明日帰る事を伝えると、 「どうぞ、上がって」 と言われ、喜んでお邪魔することに。
丁度、このご夫婦のご友人も来ていらっしゃいました。
私達が書いた本をプレゼントすると、大層喜んでくださり 「いまからテラスに行かない?」
と誘われました。
テラスには、こんな素敵な階段を上って行きます。
素敵! 素敵!!
開放感いっぱいのテラス。
テラスから見える、テラコッタ色の街並みは壮観です。
「遠くに見えている山が、サント・ヴィクトワール山よ。 セザンヌがあの山でよく絵を描いていたのよ。」
このテラスから眺める景色は、まるで別世界!
もう、とっくに7時は過ぎているのにこの明るさです。
ツバメの群れが空高く歌っていました。
こちらのご夫妻が、ここを3ヵ月借りていらっしゃるの。
アメリカから来ていらっしゃいました。
こちらのご夫妻は散歩が大好きで、エクスの街を散歩していた時、たまたまこちらを見つけたのだそうです。
そして、奥の方がご友人のフランス人ご夫妻。
ずっとパリにお住まいだったのですが、8年前エクスに引っ越されたそうです。
それにしても、海外の方ってもてなし上手です。
鼻歌まじりにご主人が、ワインとフォアグラを持ってこられて、みんなで 「チアーズ!」
「このフォアグラは、お肉やさんの弟さんの手作りなの。」 と言って勧めてくださいました。
そのフォアグラとワインの美味しかったこと!
一番のご馳走は、テラスからの絶景。
日本人みたく、パーティーの日には気負って掃除して・・・準備万端
なんて事はありません。
そのまま、どうぞーーーっていうラフなスタイル。
こんな感じが素敵なんです。
相手に気負わせずに、とっても自然な感じが心地いいの。
とっても勉強になりました。
暮れゆく空を眺めながら、エクス最後の日を過ごしました。
今度来た時は、皆でサント・ヴィクトワール山にピクニックに行こう!
そんな嬉しい約束もして・・・
追記
帰る時、「ちょっと待って。」 と言って奥様が私達に手渡してくださったものは・・・
こんなハートの石でした。
お散歩中にハートの石を探すのが好きなんですって!
なんて心豊かなご夫妻なんでしょう!
大切なのは、心。 相手を思いやる優しい心。
ご夫妻の愛が確かに伝わってきました。
旅の醍醐味は、なんていったっていろんな方々と巡り会うこと!
国が変われば価値感も違う。
それが面白くて、旅がますますやめられなくなってしまうのでした。