フィレンツェの薬局といえば、サンタ・マリア・ノヴェッラが余りにも有名ですよね。
でもね、歴史ある薬局はここだけではありません。
ファルマチア・サンティッシマ・アヌンツィアータも、1561年から455年も続いている歴史ある薬局なんです。
ファルマチアとは、「薬局」 のこと。
サンティッシマとは、「神聖なる」 の意味。
そして、アヌンツィアータとは、「お告げの聖母マリア」 という意味らしいです。
こちらの薬局は、サンティッシマ・アヌンツィアータ広場のほど近く。
1588年の書籍には、こちらはメディチ家の内科医として登録されていたそうです。
こちらのショーウインドゥーに飾られていたのは、紳士のたしなみ おひげのお手入れセットなの。
何だか懐かしくて、見入ってしまいました。
こちらも、サンタ・マリア・ノッヴェッラ同様、上質なものが置いてあります。
何よりいいのは、商品の値段が書いてありますし、サンプルも置いてあるんです。
そして、お店の方が丁寧に説明してくださるの。
香水のボトルもおしゃれ!
こちらの香水は、ユニセックスな柔らかい香りが多いような気がしました。
香りも、上品でしたよ。
そして・・・おまたせしました。
サンタ・マリア・ノッヴェッラにも行きました。
本当に小さな入り口なので、見落としてしまいそうなところにあります。
サンタ・マリア・ノッヴェッラを探していたら、素敵なショーウィンドーを発見!
「なんて可愛いの!」 っと覗いてみたら、可愛い瓶の中に見慣れたあのマークがあったと言う訳です。
店内に入るまでのアプローチも素敵なの!
静寂が似合う大人の空間。
とにかく、調度品が上品なんです。
店内のいたるところに、歴史の重みを感じさせてくれる調度品が置いてあります。
こちらは、1221年にフィレンツェに移住してきたドミニコ会の修道院 サンタ・マリア・フラ・レ・ヴィニェの修道僧が薬草を栽培して薬剤を調合したのが始まりと言われています。
この修道院は、後のサンタ・マリア・ノッヴェッラ教会に発展していきます。
そして、1612年に薬局と認定され、メディチ家からは王家ご用達製錬所の称号を受けたそうです。
石鹸も香水も、種類が豊富です。
でもね・・・
正直、少々面倒な所もあるのです。
まず、値段がついていませんから、店員さんにいちいち聞かなくてはいけません。
その上、直接購入することが出来ず、店員さんに商品を端末にインプットしてもらいその紙を持ってレジへ行き、そこでお支払するのです。
お客様が多いので、時間がかかります。
納得いくまでゆっくり選ぶことを考えると、私の一押しはやはり前者のファルマチア・サンティッシマ・アヌンツィアータの方です。
しかし、両社とも、歴史をまじかに感じることができる素晴らしい薬局です。
フィレンツェを訪れた時には、ぜひ・・・。
追記
歩き疲れて、従妹の足がとうとう悲鳴をあげてしまい、街の薬局でテープを買うことに・・・
その薬局はいわゆる庶民的な薬局。
そこで心惹かれるものを見つけたんです!
それは、1897から作り続けられている香水でした。
なんでも、この香りは当時と変わっていないそうなんです。
匂いを嗅いでみると、どの香りもいわゆる現代の香りと全然違うんです!
どこかで嗅いだ事があるような・・・懐かしい・・・レトロな感じ。
旅の思い出に、リラの香りを一つ求めました。