ただいまー。
5月2日、二人とも無事に日本に帰ってきました。
今回の暮らしが余りにも楽しすぎて、素敵すぎて・・・。
夢のような1か月があっと言う間に過ぎて行きました。
エクス・アン・プロヴァンスで暮らした1か月。
今回は、12月の展示会に向けて仕入はしようと計画していましたが、そのほかは何も計画せず、ただただエクス・アン・プロヴァンスでの暮らしを楽しむことに集中しました。
ここでの暮らしがあまりにも素敵すぎて、何からお話しすればよいものやら・・・。
まずは、私達が今回暮らしたアパルトマンからご紹介しますね。
エクス・アン・プロヴァンスの市庁舎からほど近くにあるアパルトマンは、17世紀に建てられた貴族のお屋敷を改造された建物で、私達のお部屋は3階、こちらの大家さんは4階にお住まいでした。
1階は笑顔の素敵なマダムがお住まいで、2階はいつもきちんとスーツを着こなして、ハットが良くお似合いの老紳士がお住まいになられていました。
こちらの大家さんは、とっても気さくで明るくて、素敵なフランス人とアメリカ人のカップルでした。
私達は、大家さんも、こちらの住人の方も大好きになりました。
“本当にここで良かった!” と滞在中、何度も思いました。
クリスティーンさん(大家さんのお名前) のご趣味だと思うのですが、こちらのお部屋にはありとあらゆるアンティークが飾ってあるのです。
どのアンティークも趣味が良くて、「こんなに飾ってあるお部屋は、まるでラグジュアリーなホテルのスウィートルームね!」・・・なんて言って、いつも二人で喜んでいました。
お部屋もとっても広くてね、キッチンとダイニング、それから廊下があって二つの寝室とバスとトイレがあります。
キッチンが本間の6畳くらいかしら・・・
お料理好きにはたまらないくらい、ピカピカの調理器具が揃っていて、とってもお掃除が行き届いていました。
リビングは24畳くらいかな?・・・とても広くて居心地の良いリビングで、毎回こちらの食卓で料理を楽しみました。
寝室は、8畳くらいかしら?
寝室のベッドの固さも程よくて、いつもベッドに入るとすぐに眠りにつけました。
どのお部屋も本当にゆったりした空間で、おまけにここで生活するのに何も持っていかなくてもいいくらい全て揃っていました。
大家さんの “ゲストを気持ちよく迎えたい” という、温かいおもてなしの気持ちがひしひしと伝わってきました。
各お部屋には様々な絵が飾ってありました。
居間と私のお部屋には大きな抽象画が飾ってあってね・・・
初めてこの部屋に入った時、二人ともこの大きな抽象画がやたらと目について、「どうしてここにこの絵なのかしら?」 と不思議に思っていました。
でもね・・・時間が経つにつれてこの絵の素晴らしさが解ってきたのです。
ある朝yumiちゃんがこう言いました。
「この絵ってやたら大きいでしょう。 初めは違和感があったけれど、今はこの大きな絵が邪魔にならないくらいしっくりくるよね。」 って。
そうなのです!
この絵がもし人物画や風景画なら、やたらと目が絵の方に向くのですが、抽象画だから二人共気にならないくらい、お部屋の風景の一部になっていました。
ここでは、フランス流のお部屋の飾り方も勉強出来ました。
何せクリスティーンさんが美術品の本や、プロヴァンス地方のアンティークの本、フランス流のお部屋の飾り方の本、等々いっぱいの本を置いてくださっていましたから!
二人の寝室までも、本が何冊も置いてありました。
何日か経った時、クリスティーンさんがお部屋に訪ねてきてくださいました。
「ここでの生活楽しんでいる? 今日は素敵なボックスを見つけたから、ここに飾ろうと思って持ってきたの!」
彼女はこう言って、アンティークのそれは素敵な箱を持って来てくださったのでした。
ゲストをどこまでも楽しませたい!・・・そして、ゲストをどこまでも信用してくださるクリスティーンさんの愛に、言葉を越えて伝わってくるものがあってね・・・
私達は感動しました。
国を超えて、言葉を越えて、愛は必ず伝わるのですね!
追記
フランスでは、階段は螺旋階段が多いです。
私達は、この螺旋階段を往復するたびに息切れしていました。
ある日、2階にお住まいの老紳士が手すりをもって、階段を一段一段とゆっくり降りていらっしゃる姿を拝見しました。
もう、80歳はゆうに超えていらっしゃるとお見受けしましたが、こうしていくつになられてもご自分の足で階段を上り下りしていらっしゃる姿を拝見し、“私達もこうありたい!” と強く印象に残りました。
こんな何気ない日常の一コマですが、日本との違いを強く意識させられたのでした。