私達は、大の食いしん坊!
前日の夜になると、明日何を作って食べようかと、作戦会議を始めるのです。
そして、翌日、マルシェかごを持って、いそいそとマルシェにお買い物に出かけます。
毎日毎日お買い物に行くものですから、数日経つ頃にはマルシェの人達とすっかり顔なじみになって、
おまけをしてもらうことも度々ありました。
エクス・アン・プロヴァンスのマルシェは、毎週土曜日になると大賑わい。
きっと、共働きのご夫婦が一週間分の食材を調達しに来られているのでしょうね。
どの人も、大きなマルシェかごの中に、いっぱいの食材をいれて買い物をされていらっしゃいました。
ところが、日曜日になると、一部のマルシェが午前中だけ開いていて、カフェ以外のお店は一斉にお休みになってしまいます。
月曜日の午前中もお休みで、お店は午後からゆっくりと開きます。
日曜日は、街中静まり返っています。
エクス・アン・プロヴァンスで暮らすようになって、“日本人は本当に働き者だなぁ” ってつくづく思います。
マルシェの近くの魚やさんは、毎日午後1時になるとお店が閉まるし・・・マルシェも午後1時まで。
お肉屋さんもそう。
オープンしているのは、パン屋さんや、お土産物屋さん、そしてカフェばかり。
お店が開いていないとわかれば、開いている時間に合せて行動するというもの!
24時間開いているお店なんて、どこにもありません。
これって、今の日本に必要な気がします。
便利な事に馴れている日本人にとって、一見不都合に思われるかもしれないけれど・・・
私達がまだ幼かった頃、24時間開いているお店なんかどこにもなかったでしょう・・・。
お正月の三日間は決まってどこもお休みだったから、お正月の前には家族でいっぱいお買い物をしていたわ。
あの頃の方が、断然豊かだった気がします。
働く時間を短くすることで、変わりに “自由な時間” がたくさんできる幸せ。
その時間で、家族や恋人とゆっくり過ごす事ができるというもの。
十分休むと、また一生懸命働く意欲も出てきます。
女性は子育てという大変な仕事があります。
こういう働き方なら、子育て中のストレスも軽減できるはず・・・。
フランスで出生率が高いのも、うなずけます。
そろそろ “本当の幸せ” に気づく時がきている気がします。
追記
これは、いつもyumiちゃんと話していたことですが・・・
エクス・アン・プロヴァンスの道端に座って物乞いをしている人からも、エクス・アン・プロヴァンスの治安の良さと、豊かさを感じ取ることができました。
私達のアパルトマンの近くで物乞いをされていた人は、私達を見るといつも、
「Bonjour Madame ボンジュール マダム」
「une bonne journee 素敵な一日を。」 と言ってニコッと笑ってくれるんです。
こちらの方、雨の日はちゃんとお休みだし、日曜日と月曜日はちゃんとお休みされていてね・・・
身なりも不潔な感じは全くなく、きちんとされていました。
一番びっくりしたのは、黒いスーツを着た学者風の物乞いのおじいさんに、街のマダムが
「ムッシュー!」 と言って普通に話しかけられていたことでした。
エクス・アン・プロヴァンスって、本当に穏やかな気に満ちているところです。
だから、人もこんなに穏やかで優しいのね!